<< 2009年9月県議会での代表質問の主な内容 >>

 

@ 人権政策について

 本年度、差別をなくす強調月間の集約ともなる「部落差別等撤廃と人権確立を目指す奈良県民集会」に、恒例、毎年ご出席の知事をはじめ県議会議長代理、市町村長、議会議長、各政党(自民、民主、公明、社民)代表、ヒューライツ議員団各位に先ず感謝を申し上げます。また国会解散もあり、前衆議院議員の全員参加は、人権侵害救済法制定を願求する県民運動にとって誠に心強いものでありました。とりわけ県民の集会参加者が例年以上に多く盛り上がりました。

 1997年3月に、「奈良県あらゆる差別の撤廃及び人権の尊重に関する条例」を議員提案にて制定をして頂きました。この条例の「あらためて人間の尊厳を自覚し、差別を撤廃することが自由で平等な地域社会建設の基礎であることを認識し、人権意識の高揚と差別意識の解消のため、たゆまぬ努力を行うことが必要である」という誓い、アピールを確かめ、広めあいたいものです。

 人は生まれながらにして平等といわれています。しかし、人は生まれ方、生まれる所の違いによって、幸運、不運がつきまとっています。男女の性別、性同一性障害、身体上の健常、障害の差異により。また人種、民族、国の違い、居住地、社会構造の身分制による先祖の家系的な遺産・資産。貴賎、職業、貧富、疾患など千差万別にわたる影響が私たちそれぞれに帯同させられています。さらに虐待、DV(ドメスティック・バイオレンス)、犯罪被害、公害病、高齢化問題等の人権侵害も重なり、これらは今日の経済構造をはじめとする格差社会の原因でもあり、その重荷の継続に連なっています。

 健康問題、貧困・生活苦、過労などのために自死する3万人余の毎年の不幸。肉親間や悪辣な殺りく犯罪も重なる悲痛な世情であります。ゆえにこそ経済にも文化にも支えられた世情と人権、人間の尊厳をないがしろにして真っ当な社会の進展はありえません。

 先般、衆議院議員選挙が行われ、政権が民主党に交代という結果として表れ、鳩山新内閣が誕生いたしました。奈良県選出の選挙区4名、比例区2名の計6名の当選者の皆さんは、私どもの願う人権課題に積極的に取り組まれてきた信頼している方々であり大変嬉しく存じています。とりわけ政権党民主党のマニフェスト「人権侵害救済機関を創設し、人権条約選択議定書を批准する」の政策に、大いなる期待を寄せるところであります。千葉景子新法務大臣も就任記者会見にて「鳩山首相からマニフェストの具体化という指示をもらった」として、「ぜひ実現に向けて早急に取り組みたい」と述べられており、まことに心強く存じています。しかし先般、人権侵害救済法制定促進を求める署名を県議会議員の皆さまにお願いしたところ、自民党、自民党改革、公明党、新創NARAの各会派議員の協力を得ましたが、なぜか民主党の各議員からのご協力は得ることができていません。どうか民主党県議の方々には、鳩山内閣の人権政策にブレーキだけは踏まないで頂きたい。

 県は昨年秋に「人権に関する県民意識調査」を実施されました。「人権を尊重した社会づくり」のための施策を推進するにあたって、「人権問題に対する県民の意識の現状を把握し、今後の人権施策に取り組む上での基礎資料にする」という調査目的を持って、県内在住の満20歳以上の男女、3000人を対象に、郵送による無記名アンケート形式で行ない、回収率は46.2%の1387人であったとありました。


 先般、人権啓発講座において、これら調査概要の報告がなされました。これをめぐっての参加者意見として「調査対象者数が少ない、回収率が悪い」「これでは本来的な意識調査として通用するのか」等の批評が出されました。私も参加しておりました。私は、人権行政に対するネタミの風潮、マスコミ等のネガティブキャンペーンの最中、県が人権意識調査に乗り出したということ、そのこと自体は先ず評価するものであります。

 知事にお尋ねし要望したいことは、この意識調査をキチンと分析され今後の県政に大いに活かされるよう願うことであります。この調査結果において、先ずは県民の人権意識は総括的に「何を表しているのか」と捉えておられますか。「言うは易し、行うは難し」ということではありますが、調査項目は20の設問から構成されています。回答者の職業は従業員数25人以上、以下の民間企業。家事、学生、官公庁、学校、自営業などの大別分類。自身の生活程度の自意識ランクは上0.9%、中の上13.9%、中の中47.2%、中の下20.1%、下8.9%、わからない8.7%という自意識数値です。被差別の経験者が11.9%あるということでした。設問の「いまの社会について、人権や差別について」等の詳細項目の問いかけに、人権啓発の意図は当然としても、人権と権利の概念混同や分相応論の偏隘な概念と対処方法論などの設問混同の感は拭えません。

 インターネット書き込み、結婚問題、住宅購入時にかかわる同和地区がらみについての差別実態を念頭におき、同和問題はなお未解決であるという前提の設問あり。その項目の「心配する気持ちがわかる」とは、どういうことなのか。心配の奥底にあるものを吐き出させる狙いがなかったのでしょうか。なお、人権諸課題と向き合う普遍性を強めるためにも、平成16年に策定された「奈良県人権施策に関する基本計画」の人権諸課題としての同和、女性、障害者、外国人、性同一性障害、ハンセン病、アイヌ、犯罪被害者等々、すべての人権課題を設問項目になぞらえる必要があったと思われるが如何でしょうか。

 最後の設問「人権の尊重された社会を作るためにどのようなことが重要か」という問い(複数回答)では、「幼児期からの教育」「行政の積極的な取り組み」「被害者支援・救済」「相談活動」などが高い数値で指摘されています。そのための具体的な施策について、これまでの枠組みにとらわれない、新しい、柔軟な発想での今後の取り組みが求められているのではないかと考えます。なお、この意識調査から人権侵害にかかわる対応、相談者になりきれていない司法、行政、民間団体等の実情が浮き彫りにされたことは、それぞれへの戒めとしたいものです。

 一人で悩み、がまんしている人を支援し、救済につなげるために、人権侵害を受けた当事者の立場に立った相談支援体制の充実が求められています。また、総じて調査から、差別は人間の最も恥ずべき行為という強い意識がうかがえるにしても、とりわけ同和問題や在日朝鮮・韓国人などへの差別意識の根深さ根強さが表れていました。これまで、人権確立に向けて、多くの仲間や関係機関とともに取り組んできましたが、残念ながら十分な効果が表れているとはいえない状況です。なおなお国民的課題としての対策、人権意識、人権思想の高揚を願う次第であります。知事のご所見をお伺いする次第です。


 

A 御所市など財政窮地の自治体を支援されたいこと


 私は、05年2月、06年2月、07年2月の定例県議会において、柿本知事時代、三位一体改革の誤りとペテン性を批判し、格差社会と財政窮地にある市町村の救済について、その支援最善策を立てるべきと絶叫的に訴え続けてまいりました。

 荒井知事には昨年、08年2月定例県議会において、とりわけ産業廃棄物税の還流施策について、御所市をはじめ中南和の産廃処分場集中の自治体への補助制度の確立を求めました。この産廃税をめぐる還流施策の考え方は、財政難を抱えながら地域環境の保全や住民不安の解消など、自治体の苦労への対策措置を求める私の強い持論として、荒井知事はご理解を頂いていると存じています。ゆえに早速、3分の2または2分の1補助の「地域環境対策事業」を創設されました。あらためてお礼を申し上げておきます。また京奈和道路・御所インター周辺の中南和まちづくりにも力点を注いでいただいていますが、されど御所市の財政事情は一向に好転の兆しは見えません。先般の「早期健全化団体が確定」という新聞見出しは御所市民の不安を極度に募らせています。

 御所市長は「予想されたこと、厳粛に受け止め財政の体質改善に努める」べきとアクションプランを立て、市議会にも提起して取り組んでいます。企業誘致へ固定資産税の免除、雇用促進と設備投資に奨励金なども盛り込む条例の制定等の努力がなされています。また国の経済危機対策関係費を利用したくとも、地元自治体の些少の負担分も持ち得ないまでにも落ち込んでいる財政事情にあっては、貧乏に冷たい風であり、国策の恩恵をも受けられぬ「らち外」におかれていることに憤りを持っています。これまでの慢性的赤字の要因の分析検証も必要。自治体としての自助努力への強い決意と実行も肝要と。納税の推進、悪質市税滞納者対策の強化も進めています。また先ず「身を削る」ことからという説もありましょう。すでに市長も減給、議員も職員も減員・減給、各種団体補助金カット、これ以上「何が削れるのか」であります。

 わが奈良県には御所市同様のピンチの自治体は、07年、平成19年度には全国ワースト24団体中7団体ありました。その後、他県のワースト自治体は減少しましたが、奈良県ではそのままのピンチであります。そもそも地方自治体の窮状ピンチの原因は、国策「三位一体改革」、小泉構造改革にあります。地方への税財源の移譲は単なる空文句であり、交付税の削減という大ナタに由縁します。ときの内閣はいま何処。憤懣やるかたなしでありますが、県政としてもこの窮状ピンチの市町村になお一層の早期健全化団体からの脱却支援策をと強く願求する次第であります。

 昨年、新たに創設された「ふるさと納税制度」を大いに啓発し、郷土出身者に協力を求めているところでありますが効果はいま一であります。私は1999年の2月県議会において、今日の過疎現象は経済構造ゆえに、ふるさとを後にして都市への移住をやむなくさせられているものであり、ふるさとを顧みない人はないと思います。「ふるさとに錦を飾る」気持ちで、ふるさとの経済活性化が図れる優遇税制「ふるさと寄付金控除制度」のさらなる推奨につながる内容を、国に求めることを提起したことを思い出しています。

 農山漁村と都市の過疎過密問題、格差社会の原因には、幼少期は故郷と先祖からの資産と愛情によって育まれ、学卒青年期以降は都市に就職そして定住、納税という人生になり、故郷を食いつぶした格好となっています。いまや定住先で著名人、経営者として大いに活躍されている方も大勢あろうと思われます。これらの方々の善意と誇りが鼓舞され、ふるさとの活性化が促されることにつながる税制。地方住民税の枠で囲まない、国税枠で法人税をも含めた広い枠での「ふるさと寄付金の税控除制度」の拡大をあらためて国に願求されたいものであります。
 なお累積された地方債残高、地方自治体の共通の苦渋は、何度も繰り返しますが、「国の三位一体改革」による交付税の激減に起因することは明らかであります。市民人口も激減の一途であり、経済の元気も損なわれています。

 御所市の場合、平成17年度末には、約280億円の地方債残高がありました。その後3年間の財政改善の自助努力によって、平成20年度末現在は240億円と減らし、なお、義務教育施設整備事業債は25年償還の年利7.1%という高利であったものを、借り換え債などで解消されるなど尽力された結果が現れておりますが、依然として厳しく、ゴミ焼却場修理の突発的経費などが増えて、実質赤字比率も実質公債費比率も基準値を上回ってしまい、財政再建計画に狂いが生じました。なお、地方債残高240億円のうち、年利2%以下は125億円、他は2%以上〜3%以内が56億円余で、残りの約59億円は3%以上〜7%という高利の現状であります。利息に利息がかさむほどに悪循環であります。上牧町などワーストにある自治体も同様であります。

 これを解決すべく、県にあっては御所市などに格別の配慮にて、市町村財政健全化貸付金をもって支援策を立てて頂いておりますが、これが早急なる措置と対策の拡充をなお願う次第であります。なお、国に公債残額の無利子返済棚上げ、返済カットを望みたいほどの対策。地方交付税の充実や低利借り替え債の発行など種々なる対策を急ぎ求められたい。また住民参加型市場公募地方債の発行など、低利の借り替え対処ができる制度創設なども県政として適切な指導と支援を要望する次第です。

 

B 新たな過疎対策について


 ご承知のように、過疎地域の振興を図るために制定されている現行の「過疎地域自立促進特別措置法」が、来年の3月末をもって期限切れを迎えます。
 しかしながら、本県の過疎地域の実情を眺めますと、この特別法による特別措置が行われてきたこの10年の間にも、人口は減少し、65歳以上の高齢者の占める割合が50%を超える、いわゆる「限界集落」、あまり好ましい表現とは思いませんが、そのように呼ばれる「存立そのものが危ぶまれるようになっている集落」も、各所に現れてきております。

 もちろん、過去10年ごと、4次にわたる特別措置法の制定による総合的な過疎対策事業の実施により、交通通信基盤の整備、生活環境の整備、地域間交流の促進など確かに一定の成果が見られました。しかし、今なお、県南部地域では、地域の基幹道路であり命の道でもある国道で、落石事故等で通行不能になる危険箇所が存在するなどの「命の道の整備の課題」。また、地域の命を預かる医師や看護師の確保もままならない過疎地域の医療事情に適切に対処する「医療の確保という課題」。さらには、地域の就業の場を確保するためにも最重要の課題と考えられる基幹産業である農林業、特に「林業の振興という課題」、等々。今なお、地域の存立そのものに関わり、早期の対策が望まれる多岐にわたる課題を、本県の過疎地域は抱えております。

 従って、来年度以後も、引き続き法律に基づいた総合的な過疎対策が継続実施されるよう、ぜひとも新たな過疎対策法が制定される必要があると考えるものです。過去4次にわたり制定された過疎対策法は、その全てが議員立法であり、新たな過疎法の制定についても、これまでは自民党の過疎対策特別委員会を中心に検討されていたと聞いています。

 しかしながら、先の衆議院選挙の結果、政権交代が起こり、民主党を中心とした内閣が成立いたしました。以前に、本県選出の民主党議員から、本県南部の道路事情をご存知ないのではないかとの危惧を抱かされる発言がなされたことがありますので、新たな過疎法の制定に向けての動きが、今後、どのような展開になるのか、非常に気懸かりなところであります。しかし、申すまでもなく、過疎地域の振興は、党派の別なく全ての党派が一致団結して取り組むべき国家的課題であると、私は思っております。
 ついては、このような状況の下にあって、総合的な過疎対策の推進の根拠法となる現行過疎法の期限切れを目前にひかえ、今後、県は、どのような姿勢で、本県の過疎地域の振興を図っていこうと考えているのか、先ずはお聞かせいただきたい。

 なお、私としては、過去40年に及ぶ特別法に基づく過疎対策の実施にもかかわらず、本県の過疎地域の人口が減少し続けている状況から考えて、これまでのように指定14の過疎市町村のみを対象とする過疎対策だけでは、もはや本当に実のある効果は期待できないのではないかとの危惧を抱いております。県の中南和も東部もすべて過疎地問題を抱える過疎地域であります。また、がん対策などの高度医療等広域的な取り組み、災害緊急時等にも対応できる携帯電話等情報通信基盤整備の促進など課題は山積であり、必要なものいっぱいです。したがって、過疎地域の周辺市町村も含めた対策も視野に入れて、対策を講じていくべきと、私は考えるものですが、この点について、県はどのようにお考えか。併せて、お聞かせいただきたいと思います。

 最後に過疎問題につながりかねない関西広域連合についてであります。5月に開催された近畿2府4県の府県議会議長会で関西広域連合についての意見交換が行われました。私も議長として出席をし、橋下大阪府知事や井戸兵庫県知事の推進意見に対して、「国、広域連合、県の3重行政になるのではないか」と疑問を投げかけ、且つ奈良は埋没し、過疎化は一層進み、行政サービスの低下につながるという懸念を持って、「奈良県議会としては乗気ではない」と、異論を唱えておきました。
今回の衆議院選挙におきまして各党から、地方分権の推進という観点から、地方にできることは地方に委ねる「地域主権国家」への転換という提起や、「道州制」の導入という提起がありました。

 関西広域連合の設立の狙いとしても、分権型社会の実現、関西全体の広域行政を担う責任主体づくり、あるいは国と地方の二重行政を解消するための地方支分部局の事務の受け皿づくりという点が掲げられていますが、先日行われた県担当課からの説明を受けても、3重行政による事務の遅滞や奈良が埋没することによる行政サービスの低下などの懸念を払拭してくれるものではありません。
関西広域連合についての知事の所見を伺っておきたいと思います。

 

C 教育問題について


(イ)県立橿原考古学研究所にかかわって
 南部振興議員連盟は、かねてから中南和地域の豊富な遺跡等の文化財の保存と活用について、歴史文化のロマンを楽しみながら、観光をはじめ地域の活性化に役立つよう的確な対処を求めてきました。キトラ古墳、高松塚古墳、宮山古墳および極楽寺ヒビキ遺跡等々の文化財発掘による史実がいっぱいであります。伝説神話も交えてロマンも咲いています。

 おおよそ文化財の発掘調査は土地利用のため建築等の開発申請から生じて行なわれており、いま京奈和自動車道にかかわる当該用地において発掘が行なわれ、種々貴重な文物が出土したと聞いています。御所市南郷のヒビキ遺跡についても、この地の葛城北土地改良区による県営圃場整備事業として開始され、それに伴う文化財発掘調査が行なわれたものであります。この調査報告書がまとめられ「南郷遺跡群」(TUVWX)と称して5分冊、奈良県立考古学研究所編として出版されたようであります。

 これまで県内各地では幾百にも及ぶ文化財発掘調査が行なわれたと思いますが、これら発掘された貴重な文物の保存管理あるいは発掘地帯の埋め戻しの記録として今日的にはグラフィックぐらいは製作されていると思われるが、写真をも含めた記録をまとめられ、出版・発行なされているであろうと存じます。これらがどのような方法で公開されているのか。とりわけ発掘地域の住民に親しまれているのかをお尋ねしたい。

 先般、私は御所市立図書館に立ち寄り、橿原考古学研究所関係の出版物蔵書を尋ねたところ、18冊ありました。けれども「南郷遺跡群」は見当たりませんでした。地域の関係住民への配本、地域の公立図書館にも贈呈され蔵書されていない。一般論として聞こえてくるのは、橿原考古学研究所は「考古学趣味グループの集いの館であり、県民など関係なし」という所、という伝わり方であります。

 県民、国民の財産としての位置づけが感じられない。橿原考古学研究所が県立という設置意義に叶っているのかどうか検証が必要と思いますが如何でしょうか。付け加え願うことは、貴重な歴史の文化財、県内すべての地域に存在しています。まずは少なくとも地域の小中高校の歴史教育の素材としてグラフィックなども用い、活かされることであります。教育長に所見をお伺いします。

(ロ)不登校について
 小中学校の不登校問題は教育における今日的な重大課題であります。県教委が発表した平成20年度の県内小中学校の不登校の状況でありますが、全国では12万6805人と前年度より約2000人減少しているにもかかわらず、奈良県においては、前年度と比較して、小学校では減少したものの、中学校では増加しています。特に中学校では不登校数1301人で、出現率は3.56%、人数、出現率とも過去5年で、最多、最高を記録しています。
 なお不登校のデータが、病気や経済的な事情以外の理由で年間30日以上欠席した生徒が対象ということであれば、潜在的な生徒を加えるともっと数値が高くなるということであります。不登校の理由は、不安や緊張、無気力など本人にかかわる問題、また親子関係や友人関係などさまざまな要因が考えられると思いますが、先ずは、中学校において、過去5年間、増え続けている原因を教育委員会はどうお考えか、お聞かせ下さい。

 かつて部落解放運動と同和教育の推進において、「教育は人間の値打ちをつくり、その値打ちによって幸・不運に通じる道まで決められる」とまで考え、子どもたちの就学に思いを寄せ続け、長欠不就学をなくそう、向学心を燃えさせようと、熱心に執拗に家庭訪問を繰り返し、親たちと向き合い、暮らしの貧困にまで入り込む喧喧諤諤を交えて取り組んだものです。そんな教師たちは、いまOBです。述懐しながらも今の不登校問題と昔の長欠児問題の相違に思いをめぐらせているようです。

 家の暮らし、世の中は享楽文化、自由と放漫、競争と差別。子どもを守り育てる環境は今や大変化であります。家庭にも社会にも問題あり、ワーク・ライフなどケアは一様には対応しきれない難事でありましょう。子育ては親たちに基本的な責任があるにせよ、さりとて教育はやっぱり教育に携わる側の使命において、その中核を背負わねばならないものです。学校教育現場は、その先端を担うべきであります。教師たちの辛さ苦労は目に見えます。しげしげと家庭訪問、子どもと向き合い、親たちと向き合う基本的な活動が大切ではないでしょうか。

 不登校の始まりは欠席初日であります。最初の欠席の原因追究を怠ってはいないでしょうか。欠席日数がずるずると増えるにしたがって登校しづらくなるのは当然であります。ほとんどの先生方は、欠席した児童・生徒のケアをその日の内にしていただいているものと思いますが、他事を口実都合に中には、ついそのことを怠っているケースがないのかどうか。
とにかく何につけても、早期発見が大事かと思います。児童・生徒のさりげない言動や仕草をキャッチするのは大変かと思いますが、いじめや虐待、不登校も然りであり、必ずサインはあるはずです。そのサインをどうキャッチし対処するかは現場の先生方にかかっています。

 教育委員会は、「学校へのスクールカウンセラーの配置、保護者や児童・生徒等を対象とした教育相談所での相談事業などに、引き続き力を入れていく」としていますが、私は、もっと積極的に教育委員会が教育現場の実態把握をし、先生方の頑張る意欲がさらに湧き上がるような対策と体制を強化されることを願求したい。教育長の所見をお伺いする次第です。

(ハ)校庭の芝生化について
 県教育委員会の奨励による小学校校庭の芝生化助成は好評なのかどうなのか伺いたい。芝生化の真の目的は何なのか改めてお尋ねしたい。私の出身地御所市は僅か15校の補助枠なのに2校も選んでいただいたようであります。財政困窮市なるがゆえの全額補助に学校が魅力を感じたのでしょうか。けだし、今後の校庭芝生の手入れの管理体制や水等の経費は些少額ではすまないのではないか。県教育委員会からの継続補助なのでしょうか。ところがいま私に市民から苦情が飛び込んできています。芝生を張ったから野球ができない、内野ゴロが扱えない、ランニングはすべって転げる、陸上競技には不向きです。サッカーの子らは楽しいけれど・・・などなどであります。本来、運動場は多目的に利用できるようにすべきものではないでしょうか。県教育委員会の芝生化指導に欠落したものを感じますが如何でしょうか。

 

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