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水平私考SUIHEISHIKOU

正志の『水平私考』 2014年8月号

野球を愛した第32代アメリカ大統領ルーズベルトが、ニューヨークタイムズの記者に宛てた手紙の一文に有名な【一番おもしろい試合は8対7だ】がある。 その点数を上回った9対8の試合が全米でも話題になった。 それは、甲子園出場校が決まる石川大会決勝戦、「小松大谷 対 星陵」戦の出来事。試合は、それまで2安打0点だった星陵が九回裏に9点を奪い9x-8、劇的なサヨナラ。 コールドゲームがない決勝戦だからこそ起こり得た大逆転の歴史的快挙になった。 奈良大会決勝も7回終了時点で智弁が8-0天理に大量リード。  その後、天理も自慢の攻撃力を発揮し6点を返した。両校は県を代表する名門、両校に勝たねば甲子園出場なしと他校が目標にしている。 ▼当然、『目標があるから成長し頑張れる』。 皆、甲子園出場を目標にしながら、ベスト8や、せめて1勝と頑張る。共通するのは『努力の成果を試したい』からだ。 奈良大会で今夏、部員不足の「大宇陀8人・吉野2人」の2校が連合チームで出場。チームは九回二死の場面から3点をあげ9x-8逆転サヨナラ、連合チームとしては県内初勝利を記録。 全国には、部員不足の野球部員たちに、試合をさせてあげたいと柔道部員が急遽加わった学校も。 友情と感謝も大きく芽生え、心の財産をつくった。 高等学校の規模がそれぞれ違うため、部員不足に悩むチーム、逆に部員の多いチームはベンチ入りを決めるのに悩む。ベンチ入り出来なかった選手たちにメモリアルゲームと名付け、実戦の舞台を設ける学校もある。 ▼競技には勝ち負けは付き物。時に非情な結果も起きるが、勝っても負けても力を発揮する原点 【一番すばらしい試合は最後までベスト尽くすだ】。   奈良県42校の代表になった智弁学園高等学校の皆さん甲子園出場おめでとうございます! 一日でも長い夏になることをお祈りします!

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