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水平私考SUIHEISHIKOU

正志の『水平私考』 2015年3月号

戦後70年、便利な暮らしは豊かか、心は豊かか? ▼国内外「エゴ」の膨らみは増すばかり。残虐なテロ、子女殺人、命が軽く扱われていることに激怒やるかたなし。「人種、宗教、国、県、町内自治会、父娘、少年」にいたるまで争いごとが絶えない。本来、友好な間柄であろう仲でさえ共存共栄を築けない荒みよう。また、あろうことか東京女子医大病院で、麻酔科医師が当時2才の男の子に使用禁止の鎮静剤を過剰に投与、簡単な手術と言われていた男の子は死亡。刑事告発された。当然だ! ▼暗いニュースが多い中、人間関係の魅力を知る話題もあり。ニューヨークヤンキースの黒田博樹投手が自らの最高年俸額21億円オファーを受けずに、4億円提示の古巣広島東洋カープへ入団。年俸はプロの世界では大きな目標だが、お金に代えがたい思いを選択。黒田投手の座右の銘「耐雪梅花麗」(雪に耐え梅花麗し)も注目。この漢詩は西郷隆盛が甥っ子に宛てた手紙の一説。「苦しみなくして輝きなし」と己を奮い立たたせる黒田投手は、上宮高校時代、三番手の控え投手。その後、専修大学へ進学しカープへ入団。二軍でも苦しんだ経験を知るだけに、自分磨きに粘り強く徹してきた彼の言葉は力強さを感じさせる。お金で買えないもの、取り返しが付かないものは何時も身近に存在している。 ▼先日、沖縄県名護市辺野古沖に、国が管理する臨時制限区域内に設置した大型コンクリートブロック周辺に生息する珊瑚を県が調査。沖縄主権でアメリカ抑圧と国に抵抗。中谷 防衛大臣は県に対し、国に許可なく行った行為は、甚だ遺憾だとコメント。県が撮影した映像には、放り込まれたブロックに潰される珊瑚が映る。その珊瑚は戦後70年を掛け育った珊瑚かも? ▼ところで琉球新報による世論調査では県民の80%が基地移設に反対。お金で買えないほうを選んでいる。自然環境、動植物も生きる癒やしだと願うこの数字は重い! あっそうだ! 奈良県内では今、梅の花が見ごろを迎えているようだった。 この気持ちが大切なのだ!

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