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水平私考SUIHEISHIKOU

正志の『水平私考』 2015年6月号

「大相撲夏場所・千秋楽」で東関脇の照ノ富士(23歳)が碧山を下し3敗を死守。同じく3敗の横綱・白鵬は、横綱・日馬富士に敗れ、優勝決定戦を待たずして初優勝。 日馬富士と照ノ富士は同部屋、弟弟子の援護に一役、優勝と大関昇進も決まった。照ノ富士はモンゴル出身力士で、鳥取城北高校に相撲留学。角界入りを薦めたのは柔道の恩師である白鵬の父。鳥取県庁と留学先であった鳥取城北高では祝いの横断幕や垂れ幕を掲示。照ノ富士は、第二の故郷として5月5日 “ふるさと大使”に就任したばかりで、鳥取県は御祝いムード一色。▼又、全国46都道府県で店を構えるスターバックス珈琲(略称、スタバ)が、唯一店舗がなかった鳥取県に進出。照ノ富士が優勝を決めた前日のオープン初日には千人超が来店し、一日での国内最高売上を記録。一年前、平井伸治知事が「鳥取県にはスタバは無いが日本一のスナバ(砂場)がある」とジョークで語った事が話題となり名言に。その言葉にあやかり、地元業者が「すなば珈琲」を出店し繁盛、県内4店舗に広がりをみせた矢先のスタバ参入。珈琲店の世界で「スタバ」は横綱、「すなば」は昨年入門したばかりの新弟子。横綱スタバの褌(ふんどし)と知事のユーモアの褌での相撲に土俵上は見せ場たっぷり。宣伝のチラシに「すなば大ピンチ!スタバのレシート持参でコーヒー半額!」と大技披露。この日の売り上げは普段の4倍。相手の力と勢いを巧みな身体で裏に返す。小さい身体でも大きな相手と戦える相撲を見ているようだ。 ▼相乗効果で切磋琢磨、発想の転換でピンチをチャンスに!過疎の鳥取県にだけなかった「スタバ」は今や、鳥取県にしかない「すなば」と共存共栄の繁盛。人生もまた、マイナスとプラスの試練が多々あり、ぶつかり稽古は必要だ! その度、成長もし、バランスも整う! よく『失敗の積み重ねが成功』と言うが、それは『失敗に気づき学ぶ』からであり、馬耳東風では成長なしだ。知恵と力は重荷を吹き飛ばす。

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