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水平私考SUIHEISHIKOU

正志の『水平私考』 2016年11月号

11月1日は、奈良県教育の日。今週は教育週間です。昨年の水平私考では、幼児教育のセルフコントロール力や、やり抜く力など学力以外の能力を高めることが重要で、「よくできたね」と能力を褒めるより「頑張ったね」と努力を評価された子供のほうが意欲も芽生え、後々には良い成果を上げる。「愚かな振る舞いをしない」との研究結果(週間東洋経済)の報告と、虐め件数は約20万件に及ぶ「大人の道徳心や倫理観の乱れ」などを書いたことを思い出している。▼今年はどうだろう。先月18日、山口市の警察署で交通安全指導を担当する交通課の女性巡査が酒気帯び運転で車に追突、逃走して逮捕された。同じ日、沖縄県では米軍関連施設(ヘリパッド)建設に抗議する市民に機動隊員が「触るなクソ」「どこつかんどんじゃボケ」挙句には「土人ガァ」と吐き捨てたり「黙れコラ、支那人」発言も判明。これはヘイトスピーチで飛び交う増悪表現であり差別だ侮辱だ!なんとも耳を疑う司法公務員の言動。許されまい。▼また、同じ日、今年8月25日に「いじめに耐えられない」との遺書を残し、列車に飛び込み命を絶った葛西 まり(13才)さん。亡くなる10日前に、津軽手踊りをしていた可愛いい姿を目にした方が、葛西さんの写真を撮影。その写真が「黒石よされ写真コンテスト」で最高賞の「黒石市長賞」に内定。しかし、亡くなられたことを理由に賞が取り消され、大きなニュースとなった。その後、全国からの怒りの声が噴出し、一転受賞と確定。この笑顔の写真と少女の亡き現実。イジメと言う簡単な言葉だけで済まされない「魔のイジメに襲われた恐怖」を訓えていると把えたい。▼先日、小中高校、特別支援学校のイジメ認知件数22万4540件で過去最多のニュースあり。いじめ防止対策推進法施行から3年経つが、未だにイジメは後を絶たない。いじめの定義は抽象論ではなく現実論だ! 苦しむ被害者がイジメと感じたらイジメだ! 虐め、嫌がらせ、あらゆる差別、言葉の暴力は、幸福と命を奪う重大な人権侵害である。慈愛のこもる心のゆとりは大切だ!

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