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水平私考SUIHEISHIKOU

正志の『水平私考』 2016年12月号

2016年 師走。年末は一年を振り返える話題が多い。事件や事故、流行語や川柳、ヒット商品など、文化の時勢を知る。情報誌「日経トレンディ」が今年の「ヒット商品ベスト30」を発表。私の身近に存在するものは30位の中になし。ちなみに3位はタバコが進化した「IQOS」2位は映画「君の名は。」1位が携帯ゲーム「ポケモンGO」、どれもピンとこない。3位は何と読むのか?2位の「君の名は。」は、「真知子巻き」ではないアニメ。1位も、さっぱりわからず。ただ、運転中のゲーム操作で死亡事故などがあり、社会問題になっている事は認識。危険なのは一目瞭然だ!▼この「ながらスマホ」は数年前から問題視されている。その飛び火は「二宮尊徳(通称 金治郎)像」にも影響。正確には「尊徳(たかのり)」と訓むが「そんとく」と呼称。昔は小学校の校庭に「蒔きを背負い、読書をしながら歩く像」が見られた。今年、日光市立南小学校に寄贈された二宮の石像は立像ではなく、蒔きも本もない座像に変わった。▼私は時々、諺の「損して得とれ」と二宮尊徳の名を用いてあいさつをすることがある。それは、損得勘定に走り過ぎると、商売繁盛も人間関係の和栄もない。大切なのは損得ではなく尊徳、文字を置き換えれば心までもが、豊かに栄えますと伝えている。それは、〝敬いは徳の護り〟と私は少年のころ母からよく言い聞かされた教えにある。▼私の人生の基調は「人の世に熱あれ!人間に光あれ!」の生まれ故郷の先達のさけびに導かれた部落解放運動であり、あらゆる差別の撤廃と人権文化の確立を求めてである。〝人間の尊厳〟「人は尊敬されるべしものであり、人を卑しめてはならない」と訓えられての人生である。「人間性の原理に覚醒し、人類最高の完成に向かって突進」という水平社魂のポリシーに励まされ歩んできた。なおまた「人はみんな自分の人生は自分が主人公である」という幸福権が保障される共生社会の創造に向かう日々をおくりたい。今日の私は「両側から超える」「人権と人情のプラザを広めよう」と訴えている。▼「AI・IT」科学の発達を伴って時は流れているが、バーチャル(VR)に操られ判断力を失ってはダメ!人命・安全第一、高齢運転もしかり!いつの時代を迎えても、人を思いやる心を忘れては人道の文化はない。「敬と徳」倫理の豊穣を願求して・・・。

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