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水平私考SUIHEISHIKOU

正志の『水平私考』 2017年7月号

県議会議長に選出されてから早一年。県民のみなさんに県議会を身近に感じてもらいましょう、と議員一同が「開かれた議会」(情報発信・情報開示・監視機能の向上・分かりやすさ・ネット配信など)を目指し、政策提案や情報開示を進め、県民の声を県政に反映する議会改革に取り組んできました。また式典や会議、表敬や面談など、皆さんのご理解とご支援を受け重大な責務を全うすこともでき深く感謝。明後日は役員改選の議会閉会日。新議長へとバトンタッチです。▼その議長公務で先月、新十津川町(北海道)の開町127年・町制施行60周年記念式典に出席。幾度も訪れていますが、改めて先人(開拓者)を讃える町の取り組みに敬服。時代は移れども先人を想う心は大切である。そんな忘れてはならない敬意の理念を改めて考えさせられる書籍=論語箴言(ろんごしんげん)=を、5月に行われた第8回東アジア地方政府会合(中国成都市開催)で、中国四川省成都市長の羅強(ルォ―・チャン)氏から頂いた。論語はご承知の通り、孔子と高弟の言行を孔子の死後、弟子達が記録した書物。早速、全文完全対照の日本語版を購入。2500年も前から信義誠実、礼儀を重んじることが説かれている。▼論語は今の時代にも未来にも当てはまることばかり。ページをめくると、先進第十一の268「過ぎたるは、なお及ばざるがごとし」、269が「だめなものはだめと強く教える」だった。偶然にも「森友学園」「加計学園」問題の官邸・内閣府と文科省に教えてあげたい箴言が並んでいた。安倍夫妻の公私混同(2校の学園)は、国の舵取りである内閣府の守るべき行政の根幹を揺るがした。疑惑の安倍首相は、本質や焦点を語らず保身私情偏り、勝手に「忖度(そんたく)」されたとバッサリ。▼しかし「忖度」と「圧力」は紙一重。料理に例えれば、利害関係者にシチューを美味しく召し上がってもらうため、リクエストをしなくても得失を推測し、お肉を増やし最高級具材でこしらえるのが「忖度」。「圧力」とは、本日のランチはシチューとお客様に公表しているのに、店のオーナーが開店前に現れ、今からカレー好きな腹心の友を連れてくる。ルーを変えて圧力鍋で炊けば間に合うよね~、と店長にささやき、料理人に伝わるよう仕向けることである。▼とにかく国会は、国権の最高機関、国の唯一の立法機関である。子供じみた「言い訳・詭(き)弁」はみっともないですよ。国民は的を射る真摯(し)な議論、「開かれた国会」での説明責任を望んでいる。

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