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水平私考SUIHEISHIKOU

正志の『水平私考』 2018年2月号

韓国 平昌(ピョンチャン)オリンピック冬季競技大会開幕まであと一週間。中国古典『読史管見(トクシカンケン)』に記載されている『人事を尽くして天命に聴(まか)す』がある。諺(ことわざ)の「人事を尽くして天命を待つ」の基。平昌五輪の日本代表に選ばれた選手、監督、コーチ等の皆さんの心境は如何か。▼その代表選手のなかに、御所市出身の平岡 卓選手(ソチ冬季五輪スノーボードハーフパイプ銅メダル)が2大会連続で選ばれた。おめでとう!! 4年前、県議会の私の会派の部屋に、銅メダルとスノーボードを持って報告に訪れて来てくれたことを思い出す。「人事天命」平昌五輪でベストパフォーマンスが出来るよう願っています。▼「オリンピック・パラリンピック」になると、日本に限らず付きまとうのがメダルの数。前回のソチでは8個のメダルを獲得した日本、平昌五輪では9個以上を目指す、と新聞紙面に・・・。目標を立てるのはとても大切。しかしプレッシャーがきつい、過ちも起きる。ロシアの国ぐるみのドーピング疑惑。日本ではライバルの飲み物に禁止薬物混入。指導者の体罰は焦りか。スポーツマンシップが大きく欠ける。▼前回のソチ大会、メダル獲得を期待されたフィギュアスケートの浅田真央選手がショートプラグラムでまさかの16位。不調が伝えられたなか、フリーでは華麗な演技で実力発揮。また、この大会で引退した上村愛子(スキーモーグル)選手は5大会連続出場。初出場の長野で7位、それからは6位、5位、4位、すべて入賞。最後のソチではメダル期待のベストな滑りを披露したが惜しくも4位。両選手ともメダルは逃したけれども笑顔、記憶に残る感動を伝えた。▼相手を知り自分を磨くスポーツの神髄は、全力を尽くす態度と精神。競技する仲間を思いやる「良き勝者・良き敗者」の姿勢にある。そしてなによりも楽しくなければならない。応援する側もスポーツの奥義を共有せねばならない。兎にも角にも、相手を知り自分を磨くことは、政治にも仕事にも共通。「人事を尽くせば喜びを招く」そんな格言もあって良し。

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