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水平私考SUIHEISHIKOU

正志の『水平私考』2019年2月号

正月気分も抜け、新春行事もひと段落。毎年1月は時の流れが早く感じる。同じひと月でも「楽しい・つらい・忙しい」など、年齢や人によって月日の経つ感覚は様々。ところで、ラグビー、サッカー、バレーボール、テニス、駅伝、ウインタースポーツの数々は正月気分をテレビ観戦で和ませてくれる。▼とりわけ、東京箱根間往復大学駅伝「往路・復路」は2日間。テレビで14時間以上の生放送。競技終了の翌日から2日間、出場した大学の学生らがゴミ拾いして同じコースを歩くのも恒例。意義ある行動に感銘を受ける。駅伝と言っても箱根は一人20km以上(ハーフマラソン)を走る全10区間(217,1km)。今年は東海大が大会新記録(10時間58分09秒)で初の総合優勝。5連覇を阻止された青学大(2位)も母校の記録を更新。往路は東洋大、復路は青学大、総合は東海大と珍しい結果だ▼よくマラソンや駅伝を人生に例える場合がある。現在、日本の10代の50%が100才以上生きるとも言われ、青学大は100歳時代プロジェクトの研究にも力を注ぐ。もし人生100年を箱根駅伝に例えたら1区が0才から10才となる。ならば、私の襷(たすき)は現在9区の中程。あとゴールまで残り1区間と11km程か、長いのか、短いのか、それを決めるのは、襷に磨き(想い・願い)をかけ続ける本人の感性と感覚、知性と知覚に他ならぬ。誰もが皆、歩む道は己が決めること▼人生も箱根も、登りあれば下りあり、晴れたり曇ったり、雨が降ったり雪がチラついたり、追い風に向かい風、いろんな時はあれども、大切な伴走者が側に付いてくれることがなによりも、人生すべての区間に必要だ。互いに和栄心を持ち合わせれば、共に走りやすい環境や条件が創れるだろう。与えられた時間は平等、進むスピード、見える景色は人それぞれ、人生の駅伝には順位なし。ひと区間でも多く共々に繋がれば、この上なき喜び▼あと3ヶ月で平成から新元号へ襷が渡る。戦争の悲惨を知った昭和から平成に変わる時、戦争体験者の政治家も大勢おられたが今は減少。ひとたび戦争を起こせば、経済も財産も飽食も己も伴走者(家族・仲間)も失う。元気を保ち、想いを巡らせ観てきた8区間の世の景色(人権・教育・医療・経済・環境・災害・戦争・家族・同志)を、新たな時代の若者達へ「平和を守れ」と伝えにゃならん強い責任感を抱く▼明後日は伝統の金剛葛城駅伝!今年も開会式とスタートを見とどけ、最終中継地点(水平社博物館・西光寺前)でエールを送り元気共生!

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