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水平私考SUIHEISHIKOU

正志の『水平私考』2019年6月号

新元号に変わりひと月が過ぎた。平成の「平」と令和の「和」を合わせると『平和』になるとメディアが取り上げた。日本も勿論、平和は世界共通の願いである。しかし、理想と現実は縮まりそうにない▼中東ではイランとアメリカ(イスラエル軍)との間で、軍事衝突も辞さない情勢。先月、米国がペルシャ湾に空母エイブラハム・リンカーンなど空母打撃群と爆撃部隊を配備。その後、イラクの首都バグダッドにある米大使館付近にロケット砲が撃ち込まれるなど緊迫化▼また、経済では米中貿易摩擦が激化。米国は中国からの輸入品(追加対象約33兆円)すべてに制裁関税25%を課すと発表。中国も対抗策として、米国に対し輸入品(食品・衣料・液化天然ガスなど)約6兆6000億分に最大25%の関税上乗せを発表(今日から発動)▼歴史を辿ると、第一次世界大戦(1914年―1918年)も第二次世界大戦(1939年―1945年)も、きっかけは世界同時不況。貿易摩擦の激化は自国第一主義へと拍車を掛け、不況脱却を理由に植民地主義もさらに過熱、戦争の引き金となっていった▼動物は身を守るため、危険から安全な方へと進化を遂げる。人間も同じだが、過剰な不安は時に誤った判断を生み、より深い不安を誘発する。不安に煽られた一喜一憂は良くない。時が過ぎて気づかされる▼詩人、相田みつをさんの一節に「奪い合えば足らぬ 分け合えば余る」がある。オイルショック(中東戦争 昭和48年)では、トイレットペーパーが不足、コメ騒動(国産米不足 平成5年)も然り。ものの見方や考え方で人間は、豊かにもなり、さもしい心にもなる▼令和の「令」平成の「成」を合わせると「令成」レイセイと読める。冷静は平和に付きもの。北方四島へビザなし訪問中、酒にのまれ、戦争発言や卑猥な発言を繰り返した丸山穂高 衆議院議員、彼の言動は理解し難い「大馬鹿者」。 言論の自由、とほざいたようだが、言論の自由まで封殺されるのが戦争なのです▼戦争には決して近づかない、荷担もしない。日本は世界唯一の被爆国であり、その悲惨さを知る国。二度と繰り返さない大義がある。不安な煽りに惑わされることなく「沈着冷静」守るべし。平和な未来へ日本国が「励声一番」世界各国へ伝えるべきことだ!

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