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水平私考SUIHEISHIKOU

正志の『水平私考』2019年7月号

全ての人を喜ばせるのは難しい例えに「頭押さえりゃ尻上がる」「彼方を立てれば此方が立たぬ」=「両方立てれば身が立たぬ」がある。太鼓持ちでも険悪な雰囲気のパーティーは御免被る。好んで火中の栗を拾う者などいない。いま、そんな例えに直面している国が日本ではなかろうか。米中貿易摩擦がヒートアップする最中、大阪でG20サミットを迎えた▼G20ヶ国+招待国+国際機関を合わせば37の国と機関だ。参加国のGDPは世界全体の約8割。その首脳が一堂に会して行われる国際会議で、ホスト国の日本が米中二国間(同盟国と隣国)の橋渡しとなり、対立解消へ導けるのか世界が注目。結果は板挟みか?頼みの二国間協議では、ひとまず制裁関税「第4弾」が回避された。両国のトップが話し合えたことに意義があると、今後の収束に期待したい。テロもなく無事に閉幕を迎えられ良かった▼さて、息つく間もなく国内は参議院選挙の公示(4日)が近づく。意図に反して降って湧いた老後二千万円必要問題。タイミング良くバブル期を上回る税収最高の60兆円超のニュース。一見聞こえは良いがデフレ解消や景気の底上げではなく、一昨年の株式上昇によるもの▼アベノミクスが成功したかのように思えるが、円安・株高と世界経済好調の波に加え、日銀の全面協力が有ってこそ。けれども「三本目の矢」成長戦略を見込んでいれば副作用(損害)が気がかり。国家予算は100兆円超え(一般会計)。特別会計はそれ以上とも。消費税増税、社会保障と年金問題から景気後退を心配▼それ以上に心配なのが憲法改正論!米対イランの軍事的緊張が高まるなか、安倍総理がイラン訪問中、ホルムズ海峡付近で日本のタンカーが、砲弾攻撃を受けた。日本の軍備へと世論を誘発。さらにトランプ大統領は「日米安保条約は不平等」沖縄基地は自衛隊で防衛最前線「日本はアメリカの盾になれ」と本音を側近に吐露。年々かさむFMS(対外有償軍事援助という名の日本負担)は覆い隠す▼アメリカ本土を狙う北朝鮮の長距離弾道ミサイルを撃ち落とせと、山口県と秋田県にイージスアシュア(2基6000億円超)を配備予定。軍需産業の押し売り、アメリカを護衛する日本の真実。「本音と建前」「嘘か真か」を常に見極めなければ取り返しが付きません。「憲法9条をめぐる」護憲、加憲、創憲、改憲、様々の賛否も選挙の争点である。「格差と争い」は表裏一体。世界中の「平和と和栄」の願求を強めたい。グローバリズム・ナショナリズム、貿易摩擦の克服へG20サミットが成熟しなければ、日本で落ち落ちテレビも見られない、とアンドロイド(Ai)やチコちゃんに叱られながら・・・

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