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水平私考SUIHEISHIKOU

正志の『水平思考』2020年11月号

新型コロナ感染症の規制が徐々に緩和。GoToトラベル・イート、地域共通クーポンが活用され、レジャー関連業界と観光地が賑わいを甦らせつつある。スポーツ観戦や映画館も同様に入場規制が緩和。アクセル(観戦)とブレーキ(感染)のコントロールの難しさに、なお不安を抱えるも、陽光が射すニュースには元気が湧く。また、コロナ禍に関わらず、観客動員数を記録しているアニメ映画『鬼滅の刃』が話題。公開初日から10日間で興行収入107億円超えのスピード記録、社会現象的ブームだ。身近ではダイドードリンコもコラボした絵柄入りのコーヒー缶が発売3週間で5千万本突破の大ヒット商品に。日本郵便も「絵柄入りの年賀はがき」の予約販売を始めた▼私自身、内容は知らない、が活字から鬼を退治する刀を連想する。ファン達は、作中に出てくる似通った場所を巡礼するそうだ。奈良県では「天之石立神社(奈良市柳生)」や、「葛木坐火雷神社(笛吹神社・葛城市)」が聖地のよう。世の中が活気を取り戻す一方、公共的イベントの規制は続く。私の暮らす御所市も恒例行事が軒並みの中止。御所まち一帯を舞台とし、役行者が練り歩く霜月祭も。役行者と言えば、修験道の開祖「役 小角(えんのおづぬ)」が真っ先に出てきます。大和国茅原(御所市)にて生誕、その場所に吉祥草寺を建立。小角は、鬼神(前鬼・後鬼)とされる夫婦の鬼を従え、修験道の基礎を築いた。鬼を呪術で操ったのか、いや、意思疎通ができたのかは?▼思い起こせば戦中、交戦国であった米と英を鬼畜米英と蔑称。米は日本を侵略者として蔑称するジャップと揶揄。人間が人間を、鬼に化かして、見境なく殺し合った。いまその鬼たちは、「核ミサイル兵器」を増強させ、世界覇権の脅し道具に備えている。「やられる前にやっちまえ」と鬼が手ぐすねを引いて待つ。怖い怖い▼核兵器の保有や使用を全面的に禁じる核兵器禁止条約は2年前に国連で採択され、発動(国際的規範)に必要な50カ国が漸く批准に賛成した。唯一の戦争被爆国の日本政府はこの条約を批准していない。県議会では「日本政府に賛成に回るよう要望決議」を行うことに私も大賛成。戦争体験者の私は賛成動議に連帯強調。「新政なら、共産、自民絆、私たち創生奈良」は賛成したが、「自民、公明、維新」の各派に反対され否決。米の核の傘に護られている日本だからアジア隣国の調和が乱されるのだと私は主張するのです。▼核兵器の恐怖を払拭する廃絶を怠り、更なる核開発へ向かっている。「世界の声は被爆国の日本こそが廃絶に先陣を切りなさい」と叫んでいる。「理性と良心を授けられた人間」こそ私たちです。その代表の政治家の務めは如何か。北朝鮮の核開発や拉致問題を話の天秤にかける意見は逆立ち論の矛盾です。己の立つ状況により、同じ事でも180度、見え方が違う。来年1月の核禁止発動は平和を進める階段の昇りお起しです。「地球と人類のための国際協力」の基本課題として「核廃絶」の鬼を懲らしめ、且つ、目の前の鬼退治。人間が殺人鬼に変えられないよう願う次第。忘れてならないもう一つ、今は厄介な新型コロナウイルス(ラスボス)滅亡へ世界が協力し合い退治する時でもある。

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