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水平私考SUIHEISHIKOU

正志の『水平私考』2021年1月

2021年元旦。あけましておめでとうございます。年始に交わすこの挨拶、今年はマスクを着けてか、ソーシャルディスタンス(社会的距離)を保ってか、挨拶まわりも旧正月(2月3日)分散で良いのか?悩ましい。人生、喜怒哀楽の世、幸運・不運の明暗が帯同します。喜びは常なる願求。「三密を、絡(から)ませ括(くく)られ、年を越し」お屠蘇の味はめでたくは無しの心境。心の底からおめでとうの言葉が出てこない▼恐怖に怯えたこの一年、今年も干支、丑(うし)にあやかり、佳い年にと(終息)導いてほしい。牛(丑)を含む諺(ことわざ)に「牛にひかれて善光寺まいり」がある。由来は、老婆が軒下に干していた布を、牛が角に引っ掛けたまま立ち去る。その牛を追いかける内に善光寺の金堂前へと辿り着く。それが縁となり、菩提の心が芽生え、後にこの牛が観音菩薩様の化身だったと気づき、めでたく極楽往生を遂げた信仰の所説あり▼身近な信仰では、大晦日から正月三日にかけ、寺院・神社へ参拝し本年の無事を祈願。今年は、三密回避に縁日屋台を縮小、「幸先詣(さいさきもうで)」に「分散参拝(旧正月迄)」を呼びかけての感染対策。大晦日から元旦終夜列車を運休するなどダイヤ削減。ウイルスは、初詣に向かう人々のギュウギュウを期待し、ウッシッシと手ぐすねを引き感染増殖を待つ。人間ウイルスの攻防に正月風情は寂漠。参拝の興(きょう)を削ぐ▼第三波、日増しに増える感染者に医療体制は逼迫。生活リズムも再び崩れ始めた。今年の辛丑(かのとうし)は、マスクを角に引っかけたまま、辛い医療現場へと我慢強く歩み続けてくれるだろうか。私の大切な人、皆の大切な人命を忍耐強く守る医療従事者の懸命な姿。その方々にも大切な家庭がある。感謝心が第一。己自身「うつらない、うつさない」意識の向上にも繋げねば・・・と願う。佳い方へと導かれる近道を悟りたい▼ウイズコロナの中で知る大切な発見、自由に動ける感謝の心を改めて築く佳き機会。苦境であれど気持ちは常に前向きでなくては、心にゆとりは生まれない。暗く下を向いてばかりでも、佳い方向へとは導いてもくれない。ステイホームのお正月、新たな楽しみ方を見つけよう。「笑う門には福来る」、飛沫を気にせず、心置きなく笑える日常へと戻すには我慢が必要だ。モーしばらくの抱だと辛丑が訓えてくれるようです。

 

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