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水平私考SUIHEISHIKOU

正志の『水平私考』2021年2月号

新型コロナウイルス感染者が初めて国内で確認されたのが、渡航歴の無かった奈良県民。あれから1年余。振り返ると、中国武漢市の海鮮市場で、ウイルス性肺炎が確認されたと中国がWHO(世界保健機関)に報告したのが2019年の大晦日。当初は動物から感染する。人から人への感染は否定的だった。しかし、渡航歴のない方の感染が確認されて以降、報道のメインは新型コロナ感染に集中。中国、アメリカ、欧州の感染現況もクローズアップ。商魂敏感に動きマスクやアルコール消毒液が市場から消え品不足▼原因不明の肺炎の発生に、いち早く警鐘を鳴らした中国人医師が訓戒処分の対象に。一方、WHOは大流行しないと報じ続けた。ところが、日を追う毎に各国の状況は悪化の一途。WHOも慌てて世界的なパンデミック(大流行)になっていると認識を示した▼感染大流行の国ではロックダウン(都市封鎖)。日本も世界の状況悪化にオリパラ延期を発表。4月、日本国内も感染者が増加傾向(第1波ピーク時1日約700人)。新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言を4月7日に発出。効果は数字にも表れ5月25日に解除。9月、再び感染者が増え出した(第2波ピーク時全国で1日約1700人)。12月、一気に感染拡大(第3波ピーク時全国で1日約7800人)。1月、1都2府7県に緊急事態宣言の再発令を発出。1月末、世界感染者の累計者数は1億人超となり、日本は40万人に迫る。比率にすれば世界では77人に1人、日本では300人に1人が感染。非常に高い感染率だ。いつでも、どこでも、誰もが「感染する環境に置かれている」と自覚することであり、皆が「変異を繰り返すウイルスの運び屋にされている」▼うつらない、うつさない。マスクに消毒、三密厳守か。ワクチン創薬と効能期待などと自助、共助、公助の絡む「叫びと願求」のウイルス退治の措置対策に、法制定の展開は「人道・倫理の訓導」と捉えたい。また、個々人の使命の強調自覚として、国会論議の超党派結着を要望する次第。医療体制の逼迫・崩壊や経世混乱の危機に晒されている▼今を克服する人間力の連結をと、このウイルス感染症(パンデミック)体験は、人間に叱咤していると反面的に捉えたい。災禍への備え、医療体制の重要性、田舎過疎の空間清浄のメリット、都会過密の汚染環境のデメリット。コロナ差別や職種による被害格差、地域医療格差、SNSをキャッチ出来る方、出来ない方の情報格差など、格差問題も浮き彫りとなった。燻(くすぶ)り続けるコロナウイルスは山火事のようである。シッカリ消し止めないと、突然に燃え広がり方々に飛び火する。完全消火しコロナ禍退治。

 

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