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水平私考SUIHEISHIKOU

正志の『水平私考』2021年4月

パンデミックを起こす災禍に襲われるなど誰が予測したであろう。新型コロナウイルスは国内9千余名の尊い命を奪い、今も奪い続けています。感染対策は重大事として緊張の連日ですが、感染収束の兆しはみえない。疫病・地震・豪雨・台風・噴火・猛暑・豪雪・雪崩・土砂災害など、自然界の無情な現実から人的被害を減らす術とは何なのか。被害拡大のひとつとして、災害は我々の防災意識の範囲を忘れたころに超えて来るのか▼2011年3月11日、東北地方を襲った日本観測史上最大規模(М9)の東日本大震災から10年の歳月を経る。「死者15,900人、行方不明者2,525人、負傷者6,167人」10m超の大津波は、沿岸部の人々の命と先祖代々受け継がれてきた有形・無形の街と歴史までも飲み込み、さらに福島第一原発の爆発事故(国際原子力事象で最悪)を引き起こした。今も帰還困難区域が8市町村に点在し我が家に近づくことすら叶わない▼被災3県の避難生活者は現在4万人超。持病悪化から体調不良と耐え難いストレス。報道では二次被害の震災関連死(3,775人)は一昨年以降も36人が認定。時は人を待たず過去ではない痛恨の現実。生きる喜びが膨らむ矢先に、親・家族を失った震災孤児・遺児は1,700人。生きる希望である子供(未成年者千人超)を亡くした親御さん・ご家族の喪失感は計り知れない。この現実は想定外と許さぬ!未来に活かすべき肝要な教訓▼食の安全基準が世界より厳しい日本。しかし、尚以て様々な原発風評被害は、住民や生産者を悩ませている。汚染水からトリチウム以外を取り除いた処理水の保管タンク(1,000基)も来秋以降に満杯となる。この水処理が今後の重要課題だが海に放出?見えぬ物質被害は甚大、風評だけでは済まされぬ。積み重ねてきた嘘(原発安全)、危機的問題に目を逸らしてきた経緯に不信感が増大。遠のく廃炉、核のゴミ処理問題も然り▼政府の地震調査では、30年以内に東海、東南海、南海の3連動大型地震(М8~9)が80%、南関東・首都直下地震は70%起きると予測。阪神淡路大震災では家屋倒壊、家具転倒の圧迫死が8割。一刻を争う救急、消防、レスキュー、警察、自衛隊、医療関係者、運搬車両の優先走行に配慮は必要。協力一つで彼我の生死をも分ける。自助・共助・公助が互いに連携し、勝てない自然から免れる手立てを各々にても講じておかねば・・。

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