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日々の活動DAILY ACTIVITIES

■中企連 月刊誌「ハロー」・川口正志会長新春インタビュー

 

中企連 月刊誌「ハロー」・川口正志会長新春インタビュー(前編)

「水平社創立100周年」を迎えるにあたり、「国連提唱のSDGs」から見えてくるものをキーワードに、県議の川口正志・奈良県中小企業連合会(中企連)川口会長に経済、金融、経営、人権に関わって、7項目に絞り込み話を聞きました。   【質問①】新型コロナウイルス感染症対策で、県も可能な限りの財政出動をしています。県議として感じることは。 【回答①】課題は、成長と分配、格差是正。経済も社会も閉塞状態がつづいている。これを、どう克服するかです。政府の支援だけでは乗り切れません。かつて中小企業、小規模事業者が示してきたような、七転八起の昂揚心を醸成できるのかが問われているように感じます。   【質問②】現代貨幣理論「MMT」に関心を持たれているようですが。 【回答②】「MMT」は、通過を発行する権限を国または中央銀行が保持する限り、政府の支出が通貨の発行によって賄われるので、国債の増加は財政破綻をすることはありません。いままさに積極的な財政出動こそが必要。そして、コロナ禍の今だからこそ、地域医療体制を確立に向かってほしい。県民の健康・安全に備えて、病院をはじめ開業医、診療所も協力体制の下で、主治医や「かかりつけ医」の登録を行う制度を設けて、医師と県民とが日常的につながった救急医療の万全な体制づくりを推進すべきです。緊急時に充分収容できる病院、病床を増やし、必要事業費をこれまで以上に、国庫から出動させるべきです。   【質問③】県の制度融資について見解を。 【回答③】県部落解放企業連合会(企業連)を組織して54年になり、それから5年を経て中企連をつくりました。今では県の経済を支える大きな推進団体です。当初は金融機関から見放され、支援を受けられなかった小・零細業者が多数だった。関係企業対策として、制度融資を県に求めて施策にしてもらった。とにかく、企業者が動かないと経済が活性化しない。いろんな制度融資に、全国で取り組んでいますけれど、奈良県は非常に返済率がよく、代位弁済が少ないことに、私は自慢してきました。企業者自らの信頼増進を運動団体としての指導性を発揮し、国からもほめてもらったりして誇りを持って推進してきました。

 

中企連 月刊誌「ハロー」・川口正志会長新春インタビュー(中編)

【質問④】産業振興、まちづくりなどについては。 【回答④】SDGsの未来都市ということで三郷町、十津川村、生駒市、広陵町の取り組みが国から指定を受けました。三郷町はデリジェンスでスマートなシティ三郷をつくろうとしていますね。ヤル気を起こしてもらうのが企業であり、それを支援するのが金融機関だと思っています。    【質問⑤】中企連の「こふれ21」については。 【回答⑤】こふれ21は青年経営者の会です。SDGsに通底するという考えに立っています。共に平和、人権、環境、それから経済―を21世紀のテーマにしようじゃないかということでローマ字の頭文字をとって造語にしいます。「COPHREE21」(共にピース、ヒューマン、エコロジー、エコノミー)とね。「青年経営者よ起(た)て」と私ども企業連、中企連の「こふれ21」が中心になって、JCにも呼びかけ、あるいは商工会青年部などに呼びかけ、団体の垣根を越えて合同で色々な催しもやるべきだということを推奨してきています。金融機関に協力を求めて一緒に活気をつくるべしと思っています。働き方改革についても、経営者たる者は、朝は従業員より5分早く出勤(出社)、退勤(退社)時間は5分でも10分でも、必ず職場にその時間帯は居るように心がけること。働いてもらっている従業員よりも、経営者の方が長時間働けば、働き方改革に通ずる心というのが養われるということです。働くということは、「端(はた)を楽(らく)させる」ことです。経営者は楽をしてはいけない。信用、信頼が基礎です。モノ作りもそうですけど、付加価値です。同じような資材を使いながら、値打ちが高まる。作った人の作品や扱い方の違いが大切だと…。

 

■中企連 月刊誌「ハロー」・川口正志会長新春インタビュー(後編)

【質問⑥】県議会の中で「県南部東部の地域経済に活力を」と、いろいろ主張されていますが。 【回答⑥】私は県議会南部振興議員連盟の会長です。橿原市、御所市、五條市、吉野郡、高市郡、宇陀郡市、桜井市、葛城市の地域面。県会議員43人中11人しかいません。それでも、県庁を橿原周辺に持って来いという決議をしました。3分の2の賛成決議がなければ持ってこられないのですが、私はかろうじて2分の1にまで賛成を持ってきました。地方自治体は地域事情を核とする信条を優先させるべきだというのが私の持論です。「人権と人情と信頼のプラザ」をつくるというのが私のキャッチフレーズです。何より信用がなければいけません。SDGsに集中しながらね。   【質問⑦】今年は水平社創立100周年です。【回答⑦】国連SDGsは「人間の尊厳」を求めた水平社魂に通底しています。私どもの基本的な願いというのは、「みんな、幸せになろう」という事。人間の尊厳が守られ、生活文化と情緒が備わるような。苦労しても苦労しても、なかなか楽しめない方がたくさんおられる。「格差の是正」。これをなんとか、富の平等が行き届くような世の中にしたい。企業連、中企連、こふれ21はそういう願いをもった経営者の組織です。そのためには、色々な団体や機関のご協力を得る。私どもは、垣根を越えて様々な団体との交流を深めたい。趣旨や意義を正しく識(し)って戴き、会員に入会してもらいたいのです。顧客の対象を広げること。信用、信頼の和栄世界につなぎたいそれに向かって努力して参ります。なお私が強調しているのは「ルールとモラル」を常に守るということです。間違った秩序を変えるために、努力をしなければいけません。それにもルールやモラルが伴わないといけません。ルールとモラルは信用、信頼関係を広げる基本だということを肝に銘じています。

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