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水平私考SUIHEISHIKOU

正志の『水平私考』2023年1月

新型コロナウイルス感染症が世界中(パンデミック)に蔓延してから丸三年。マスクに黙食、ソーシャルディスタンス、行動制限に縛られ当たり前の日常を消し去った。生きる力を育む「学生時代」、人生の喜びを分かち合う「青春時代」。若者たちへの活動にも支障をきたした。令和に入り5年目、背筋を伸ばした生き甲斐は感じられない。意思疎通のコミュニケーションは減り、世界情勢も武力で黙らす不穏な空気、恐い世情だ!

▼恐怖の不安に駆り立たてられたのか、日本も防衛費増額(増税)を決定。GDPの1%を基準としていた防衛予算。今後、なし崩し的に2%(10兆円超え)へと倍増する「時代」も近い。年々向上してゆく科学や技術の進歩。生活に役立つ面では喜ばしいが、武器や兵器の使用へと向かうのは困ったもの。それは不安や恐怖に惑わされる人間の本質(本能)は進化できないからだ。戦争は人の心から起こる。歴史を正しく回顧しよう!

▼20世紀は最大の人権侵害である戦争の世紀だった。本能を抑制できるのは歴史に学ぶこと。人間の尊厳、人権の根源は命。その人権が尊重される社会の構築こそ、平和を築く最たる基本だと国連が中心となり、SDGsを提唱。21世紀は人権の世紀へと壮大に掲げた。ところが逆行する国は後を絶たない。武器や兵器の保有に力を注ぐと、どの国にも横柄な指導者は現れる。「少年時代」に戦争を体験している昔人間の私へ「時代遅れ」ですよ、と言われようとも、防衛という名の戦争軍事予算の拡充には反対だ!

▼一番の抑止は対話なのだと、皆わかりつつ、鼬(イタチ)ごっこに巻き込まれる国々。攻撃抑止を謳い、日本も防衛能力向上に最新兵器を購入。然し乍ら、何でもかんでも「時の流れに身をまかせ」とはいかない。政府の考えと、民意までも一蓮托生するのは危険。世界からどのように見られるのかも重要である。私は今期(3月末)県議を引退するけれども、「新時代」を担う子や孫、ひ孫には、しっかりと歴史に学び、戦争に連なる費用を無くす未来を創ってもらいたい。

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