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水平私考SUIHEISHIKOU

正志の『水平私考』2023年3月

▼川口正志、奈良県議会議員として昭和54年から44年間「人間の尊厳を貫く」文化を願求し県政と向き合ってきた。昨日は最後となる議場での演壇に登壇し「支援者をはじめ多くの方々に感謝込め、重ねて長い歴史の中で私の主張に耳を傾け、心を寄せ、県政に反映できるようご尽力を賜ってきた県政の歴代四人の知事や先輩・同僚の県議会議員はじめ、多くの皆様にも感謝を伝えたい」感情が湧いた。

▼県議会も以前と比べ最近、議場で飛び交う議員の質問の要旨は、SNSと略されているインターネット関連や少子化、過疎化など、昨今は随分と様変わり。質問も答弁も横文字が増え、時代の変化を感じる。私もスマートフォンを使用しているが「契約や登録はアプリをダウンロードして・・・。アップデートを行ってください」など、IT用語での案内。言葉の意味や機械の操作すら追いつかない。言葉を調べるのにも一苦労。デジタルデバイド(情報格差)を感じる今日この頃。

▼いま、こうした格差は、貧富や不平等によるもの以外にも、様々に多様な課題の格差問題がクローズアップされている。世界では国と国の格差。国内では大都市圏(過密)と地方圏(農山村地域の過疎)の格差。地方でも地域格差がうまれ、田舎では医療や買い物など、暮らしと直結した問題が大きな悩みとなる。是正には公と民とが共に協働で知恵を出し合わなければ格差是正に対応できない時代を迎える。人間理解から湧き起こる互いの協力や信頼の寄せ合いが求められてくる。私の政治信条に掲げてきた「人間の尊厳・人権と人情と信頼」も格差を是正しようとする願求の要因です。

▼先月、トルコ・シリア国境付近で起きた大地震で、死者5万人を超える甚大な被害が発生した。建設物の崩壊を見ると、命の明暗にも格差を感じる。瓦礫の中、救命・救出に二次災害をも心配される中、必死で立ち向かう人たち、救い出される生命に、喜び合う人々。一方ではミサイルを他国へ打ち込む映像。人間の尊厳とは生命であり、人間愛である。生命と人間愛を宿す最たる是正は「未来永劫」必要のようだ。身近に経験する感動を忘れない生活に「知性・理性」は育つ。

 

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